「うちの親は年金も退職金もあるから大丈夫」と思っていませんか?定年後に貯蓄が底をつき、生活が立ち行かなくなる「老後破綻」は、現役時代に余裕があった世帯でも起こり得ます。しかも親の家計が苦しくなると、仕送りや同居など子ども世代の生活にも影響しかねません。見逃しやすいサインと、親子でできる備えを整理しておきましょう。
親の老後破綻を招く5つの習慣
「余裕がある家庭」ほど要注意?
老後破綻の多くは、ある日突然ではなく、日々の習慣の積み重ねで起こります。収入が年金中心になっても、お金の使い方が変わらないことが落とし穴です。
見逃しがちな5つのサイン
- 収支や資産残高、住宅ローンなどの負債を把握していない
- 外食や買い物など、生活水準が現役時代のまま
- 趣味や旅行の「ご褒美消費」が習慣になっている
- 住宅の頭金や孫の教育費など、子・孫への援助が続いている
- 退職金や年金で、リスクの高い投資をしている
小さな出費も積み重なる
たとえば月5万円のご褒美消費でも、年間では約60万円。10年続けば約600万円になる計算です。
→ 老後に必要なお金は【内部リンク:老後資金はいくら必要?生活費の目安】で確認できます。
老後破綻のリスクを試算で確認
毎月の赤字はどれほど痛い?
年金収入が月約22万円、貯蓄2,000万円の夫婦世帯を例に、支出の違いで比べてみます。
| 項目 | Before(現役時代の生活水準) | After(支出を見直した場合) |
|---|---|---|
| 毎月の支出 | 約30万円 | 約26万円 |
| 毎月の赤字 | 約8万円 | 約4万円 |
| 年間の取り崩し額 | 約96万円 | 約48万円 |
| 貯蓄が尽きる目安 | 約21年後 | 約42年後 |
月4万円の見直しで、資産寿命が大きく延びる計算になります。
試算はあくまで目安
※医療・介護費、物価上昇、税・社会保険料は考慮しておらず、実際の結果には個人差があります。
高リスク投資の落とし穴
物価上昇への焦りから、よく理解しないまま高リスクの金融商品に手を出すケースもあります。投資は元本保証がなく、元本を大きく減らせば生活に直結します。「高利回り」をうたう勧誘には特に注意が必要です〔出典:金融庁「基礎から学べる金融ガイド」〕。
→ 退職後の運用は【内部リンク:退職金の運用で失敗しないための基本】も参考にしてください。
親の老後破綻は子にも影響
扶養義務を知っていますか?
民法では、直系血族や兄弟姉妹は互いに扶養する義務があると定めています〔民法第877条に基づく〕。親が困窮すれば、子どもが仕送りや同居を検討せざるを得ない場面も出てきます。
生活保護と扶養照会
生活保護を受給する世帯のうち、高齢者世帯は約55%を占めています〔出典:厚生労働省「生活保護制度の概要等について」〕【要ファクトチェック】。申請時には、親族に援助できるかを確認する「扶養照会」が行われる場合があります。なお、長期間音信不通の場合などは照会を控える運用もあります【要ファクトチェック】。
親子でできる老後破綻対策
今すぐできる3ステップ
- 帰省時などに、年金額と毎月の支出をざっくり聞いてみる
- 「ねんきんネット」などで年金見込み額を一緒に確認する
- 援助や投資の判断は、家族で話し合ってから決めるルールを作る
公的な相談先も活用
家計が苦しくなった場合は、自治体の自立相談支援機関に相談できます〔出典:厚生労働省「生活困窮者自立支援制度」〕。年金の見込み額は〔出典:日本年金機構「ねんきんネット」〕で確認できます。
→ 話し合い方は【内部リンク:親とお金の話をするときのコツ】もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 親にお金の話をするのは失礼?
A. いきなり資産を聞くより、「将来の介護をどうしたいか」など暮らしの話題から入ると切り出しやすい傾向があります(個人の感想です)。
Q. 仕送りは断れますか?
A. 扶養の程度は、子ども自身の生活を維持したうえで可能な範囲とされるのが一般的です。不安な場合は専門家に相談しましょう。
まとめ
- 老後破綻は日々の習慣の積み重ねで起こりやすい
- 生活水準の見直しで資産寿命が延びる可能性がある
- 親の困窮は扶養義務を通じて子どもの家計にも影響する
- 親子で収支を共有し、公的な相談先も活用する
まずは次の帰省で、親の年金額と毎月の生活費を話題にしてみてはいかがでしょうか。親子の家計を客観的に見直したい方は、FPの相談サービスを公式サイトで比較するのも選択肢の一つです。ただし、相談料や得意分野は事業者によって異なるため、事前に確認しましょう。【PR】
→ 【内部リンク:FPに無料相談するときのポイント】
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。投資は元本保証がなく、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。最新情報は厚生労働省・金融庁の公式サイトをご確認ください。

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