不動産取引で「思ったより安く売れた」「複数の会社に断られた」という経験はありませんか。不動産エージェントとは、売主・買主どちらか一方の立場に立ち、物件探しから交渉まで伴走してくれる専門家です。従来の仲介との違いや活用のポイントを整理します。
不動産エージェントとは何か
両手仲介の落とし穴を知っていますか
日本の不動産取引では、1社が売主・買主双方を仲介する「両手仲介」が広く行われてきました。双方から仲介手数料を受け取れる仕組みのため、一部では自社で買主を見つけようと他社への情報公開を控える、いわゆる「囲い込み」が問題視されるケースもありました。
依頼者の味方として生まれた存在
こうした商慣習への対応として登場したのが不動産エージェントです。売主側のエージェントであれば有利な条件での売却を目指して交渉し、買主側のエージェントであれば物件のデメリットも含めて率直に伝え、購入判断を支援します。「そもそも今売るべきか」という前提から相談できる場合もあり、依頼者視点に立った提案が期待されています。
不動産鑑定士との違いに注意
不動産エージェントは、中立的な立場で価格評価を行う不動産鑑定士とは異なり、依頼者一方の利益を優先する点が特徴です。この違いを理解しないまま依頼すると、期待していたサポート内容とズレが生じる可能性があるため、契約前の確認が欠かせません。
不動産エージェントと仲介の違い
| 項目 | 従来の両手仲介 | 不動産エージェント |
|---|---|---|
| 立場 | 売主・買主双方 | 一方の依頼者のみ |
| 情報開示 | 囲い込みのリスクあり | 依頼者利益を優先した開示 |
| 交渉スタンス | 中立寄り | 依頼者側に立った交渉 |
〔出典:国土交通省 不動産업 関連情報 公式サイト〕
制度改正で状況が変わりつつある
2025年1月施行の宅地建物取引業法施行規則の改正により、専属専任媒介契約・専任媒介契約を結んだ物件について、指定流通機構REINS(レインズ、Real Estate Information Network System)への取引状況登録ルールが強化されました。囲い込みが規制対象となったことで、不動産エージェントが活躍しやすい環境が整いつつあると考えられます。〔出典:国土交通省 公式サイト〕
今後の動向は要確認
制度運用の詳細や実務への影響は今後変わる可能性があるため、最新情報は国土交通省や業界団体の公式サイトで確認することをおすすめします。
不動産エージェントを選ぶ際のポイント
契約前に確認すべき3つの視点
- どちらの立場(売主側・買主側)のエージェントかを明確にする
- 報酬体系や仲介手数料の条件を事前に確認する
- 過去の実績や得意分野をヒアリングする
よくある質問
Q. 不動産エージェントに依頼すると手数料は高くなりますか?
A. 契約形態や会社によって異なるため、一概には言えません。個別に見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
Q. 個人でも依頼できますか?
A. 個人の売主・買主でも利用できるケースが一般的ですが、対応エリアや取扱物件は事業者ごとに差があります。
まとめ
- 不動産エージェントは売主・買主どちらか一方の利益を優先する専門家
- 従来の両手仲介には囲い込みのリスクが指摘されてきた
- 2025年1月施行の法改正で囲い込み規制が強化された
- 依頼前に立場・報酬体系・実績を確認することが重要
不動産の売却・購入を検討する際は、複数の選択肢を比較しながら、自分に合ったパートナー選びを進めてみてください。

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