【初心者向け】なぜ今、資産運用が必要なのか?預貯金だけでは危ない理由 ♯239

ライフプランの実現に「お金を増やす力」が欠かせない

資産運用とは、自分の持っているお金にしっかり働いてもらい、効率よく増やしていくこと。ここでは預貯金・債券・株式といった金融資産を中心に考えます。

「こんな暮らしがしたい」「夢をかなえたい」——その実現には、たいてい元手となるお金が必要です。けれど叶えたい希望が大きいほど、限られた収入だけですべてをまかなうのは難しいもの。だからこそ運用の出番というわけです。

実際、J-FLEC(金融経済教育推進機構)の2024年調査でも、金融資産を持つ目的の第1位は「老後の生活資金」。30代以降のすべての世代でトップでした。年金水準が抑えられ、医療・介護の自己負担が増える見通しのなか、自助努力での老後準備が当たり前になっています。とはいえ預貯金だけでは思うように増やせず、目標額に届かないことも。預貯金以外の商品も使い、時間を味方につけて育てる発想が求められています。

定年世代こそ「資産寿命」を延ばす運用を

「もう年だから関係ない」と思うのは早計です。65歳時点の平均余命は男性が約19.5年、女性が約24.4年(厚労省・令和5年簡易生命表)。男性は80代半ば、女性は90歳近くまで生きる計算です。

低金利のまま預貯金を取り崩していけば、残高はみるみる減り、高齢期に底をつくリスクも。少しリスク商品を組み入れてリターンを得れば、資産の減りをゆるやかにし、資産寿命を延ばすことができます。増やすだけでなく「守り、維持する」運用が、これからの大きなテーマです。

預貯金に潜む「インフレリスク」

預貯金は金利が確定している安心商品——そう思いがちですが、物価上昇率が金利を上回れば、実質的な価値はじわじわ目減りします。これがインフレリスクです。

長らくデフレが続いた日本では意識されてきませんでしたが、2022年以降は状況が一変。消費者物価指数はこの5年で約10%上昇しました。一方、定期預金の金利は多くが0%台のまま。5年前に100万円を預けても利息はわずかで、同じ100万円分のモノは今や約110万円。つまり預けていただけでお金の価値が下がったのです。預貯金一辺倒は、もはや「安全」とは言い切れません。

基本は「長期・分散・積立」

短期で大きく儲けようと個別株を売買する手法は、プロでも続けるのは至難の業。本業や生活がある私たちは、その逆を行く「長期」「分散」「積立」を基本にすべきです。

長期で見れば、市場は一時的に2〜3割下落しても、10年単位では回復・上昇してきた実績があります。さらにタイプの異なる資産に分散すれば、元本割れの確率は下がります。毎月一定額を自動で買う積立なら、少額から始められ、買うタイミングに悩む必要もありません。地味でも大失敗が少なく、着実に成果を積み上げられる——これが先人の知恵なのです。


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