休職中の給与はどうなる?税金と社会保険料も解説 ♯329

病気やケガで休職することになったとき、給与はもらえるのか、税金や社会保険料はどうなるのか不安になる方は多いのではないでしょうか。休職中のお金の仕組みを知らないまま過ごすと、予想外の請求に慌てることもあります。今回は休職時の給与・税金・社会保険料の基本を整理します。

休職中の給与はどうなるのか

給料がもらえると思い込んでいませんか

休職とは、雇用契約を維持したまま労働が免除される状態のことです。病気やケガ、その他の自己都合が主な事由として挙げられます。休職制度を設けるかどうかは企業の裁量によりますが、基本的には休職中の給与は発生しません。これは「ノーワーク・ノーペイの原則」と呼ばれる考え方に基づくもので、給与はあくまで労働の対価として支払われる性質のためです。

会社独自の制度がある場合も

就業規則で一定期間の有給休職を定めているなど、独自の制度を設けている企業では給与が支給されるケースもあります。なお、休職と混同されやすいものに「休業」がありますが、会社側の事情による休業の場合は休業手当(平均賃金の約60%以上)が支払われる仕組みです。休職中の待遇は会社によって差があるため、まずは自社の就業規則を確認することをおすすめします。

ボーナスも支給されないのが原則

休職中は賞与(ボーナス)も基本的には発生しません。ただし、賞与の評価期間中に一定の勤務実績がある場合は、就業規則の基準に応じて支給される可能性があります。

休職中の税金・社会保険料の落とし穴

多くの人が知らない負担継続の仕組みとは

休職中は給与が発生しない一方で、住民税や社会保険料の支払い義務は基本的に継続します。「収入がないのに支払いだけ続く」という点は、休職前に知っておきたい重要なポイントです。

休職中の負担一覧

以下は休職中の一般的な扱いをまとめたものです。会社の制度によって異なる場合があるため、目安としてご覧ください。

項目本人の負担備考
給与支給なし会社規定による有給期間がある場合も
賞与支給なし評価期間中の勤務実績で支給の可能性あり
社会保険料徴収あり産前産後休業・育児休業は免除
雇用保険料徴収なし一部でも給与支払いがあれば発生
所得税徴収なし一部でも給与支払いがあれば発生
住民税徴収あり前年の所得があれば納税義務あり

〔出典:厚生労働省 公式サイト〕〔出典:日本年金機構 公式サイト〕

社会保険料は原則減額されない

社会保険料は、産前産後休業・育児休業では免除される制度がありますが、病気やケガ、自己都合による休職には免除制度がありません。休職時の保険料は休職前に決定された標準報酬月額(社会保険料算出の基準となる月収の目安額)をもとに計算されるため、無給であっても原則として減額されない点に注意が必要です。なお、40歳以上65歳未満の場合は介護保険料も引き続き徴収されます。

休職前に確認しておきたいこと

今すぐできる3つの確認ポイント

  1. 自社の就業規則で休職中の給与・賞与の取り扱いを確認する
  2. 休職中の社会保険料・住民税の納付方法(給与天引きか自己納付か)を人事に確認する
  3. 傷病手当金など公的な給付制度の対象になるか確認する

雇用保険料と所得税は徴収されない

雇用保険料は実際に支払われた賃金をもとに計算されるため、休職中に賃金の支給がない場合は徴収されません。同様に、給与の支払いがない期間は所得税(源泉所得税)も発生しません。一方、住民税は前年の所得をもとに課税される仕組みのため、休職中であっても納税義務は継続します。

よくある質問

Q. 休職中の社会保険料はどうやって支払いますか?
A. 会社によって、給与天引き分をまとめて後日請求される場合や、本人が直接納付する場合など運用が異なります。事前に人事担当者へ確認することをおすすめします。

Q. 傷病手当金は誰でも受け取れますか?
A. 健康保険の加入状況や休業期間などの要件を満たす必要があります。制度の詳細は加入している健康保険組合や協会けんぽの公式サイトでご確認ください。

まとめ

  • 休職中は原則として給与・賞与は支給されない
  • 社会保険料・住民税は休職中も支払い義務が継続する
  • 雇用保険料・所得税は給与支払いがなければ発生しない
  • 休職前に就業規則や公的給付制度を確認しておくことが大切

休職を検討している場合は、事前に会社の制度や公的支援を確認し、無理のない資金計画を立てておきましょう。

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