「年金の話なんてまだ先」——そう思っていませんか。実は2025年に成立した年金制度改正法によって、遺族年金のしくみが大きく動こうとしています。なかでも影響が大きいのが、子どものいない60歳未満の夫婦。他人事ではないかもしれません。
これまで遺族厚生年金は、配偶者を亡くしたとき、性別や年齢で給付の条件が分かれていました。けれど2028年4月からは、子のいない60歳未満の夫婦は男女とも原則5年の有期給付に一本化される方向です(女性は影響が大きいため、20年かけて段階的に移行予定)。
改正のねらいは「男女差の解消」。ただ、賃金格差やキャリア断絶など、女性を取り巻く課題が残るなかでの見直しに、不安の声があるのも事実でしょう。
その一方で、配慮の手も打たれています。給付期間が短くなる分、5年間は報酬比例部分を満額受け取れる「有期給付加算」が新設され、支給額は従来の約1.3倍に。さらに亡き配偶者の加入実績を分け合える「死亡分割制度」も登場します。
子育て世帯にとっては朗報も。子への加算が人数にかかわらず一律へ拡充され、これまで対象外だった子どもが遺族基礎年金を受け取れるケースも増えました。
——とはいえ、制度は複雑で、自分の世帯がどう変わるかは一人ひとり違います。「うちの場合は?」と気になった方は、早めにねんきんネットで記録を確認したり、信頼できるFPに相談したりして、わが家の備えを見直してみてはいかがでしょうか。知っておくだけで、未来の安心はぐっと近づきます。

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